常州朝日日語——李下に冠を整さず
388 2017-05-03
戦國時(shí)代、周の烈王の六年、斉は威王が位にあって、即位してから九
年になったが、國內(nèi)は一向に治まらず、國政は佞臣周破胡の専らにする
ところとなっていた。破胡は賢才有能の士をそねみ、即墨(山東省)の大
夫が賢明の士であったのに、これを誹謗し、阿大夫はでくの坊であった
のに、かえってこれをほめそやすのであった。威王の後宮には虞姫とい
う女がいたが、破胡のやり口を見かねて、虞姫は王に訴えた。
「破胡は腹黒い人です。
登用なさってはいけません。
斉には北郭先生という
賢明で徳行高いお方がいらっしゃるのですから、
こういうお方をお用いになった方がよろしゅうございます。」
ところが、これが破胡の耳に入ってしまった。破胡は虞姫を目の敵と
して、何とかこれを陥れようとして、虞姫と北郭先生とは怪しいといい
出した。王は九層の臺(tái)に虞姫を閉じこめて、役人に追求させた。破胡は
手を廻して係りの役人を買収していたので、その役人は、あることない
ことをでっちあげて、虞姫を罪におとそうとした。しかし、王はその調(diào)
べ方がどうも腑に落ちないので、虞姫を呼びだして自分から直々事を質(zhì)
してみた。
「私は十余年の間、
一心に王のおんために盡くしてまいったつもりですが、
いまは邪な者どもに陥れられてしまいました。
私の潔白なことはハッキリ致しておりますが、
もし私に罪があると致しますと、
それは『瓜田で履をはきかえず、李園を過ぎる時(shí)に冠を整さない』
という、疑われることを避けなかったことと、
九層の臺(tái)に閉じこめられましても
誰一人申し開きをして下さる人がいなかったという、
私の至らなさでございます。
たとえ死を賜わりましょうとも、
私はこのうえ申し開きを致そうとは思いません。
けれども、たった一つ、王にお聞き願(yuàn)いたいと存じます。
いま群臣がみな悪いことを致しておりますが、
中でも破胡が一番ひどうございます。
王は國政を破胡にお任せになっていらっしゃいますが、
これではお國の將來はまったく危ういということでございます?!?/p>
虞姫が真心を込めてこう言うのを聞いた威王は、俄かに夢(mèng)のさめる思
いがした。そこで、即墨の大夫を萬戸を持って封じ、佞臣の阿大夫と周
破胡を烹殺し、內(nèi)政を整えたので斉は大いに治まった。(列女伝)
この話に出てくる「瓜田に履を納れず、李下に冠を整さず」という語
は、瓜の実っている畑で履をはきかえると、いかにも瓜を盜ったように
思われるし、李が実っている下を通るとき、手をあげて冠をなおそうと
すれば、いかにも李を盜ったように思われるから、そういうような、人
から疑われるようなことは避けるという意味である。
「文選」の楽府に、「君子は未然に防ぎ、嫌疑の間に処らず、瓜田に
履を納れず、李下に冠を整さず、嫂叔は親援せず、長幼は比肩せず、労
謙其の柄を得、和光甚だ獨(dú)り難し(己の功に誇ってその能を輝かしては
いけない)云々と見える。
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